IMU (イナーシャル・メジャーメント・ユニット)

アプリケーションノート自動運転技術実現に向けた『車車間・路車間通信 (V2X)』について

Motion Sensors自動運転の実用化・普及に向けて様々なセンシング機能、コミュニケーション機能が進化を続けています。次世代無線通信規格である5Gサービスの本格普及に伴い、「車車間・路車間通信(V2X)」といった自動車とその周囲とのデータ通信を目的としたワイヤレス技術が注目されています。TDKグループではV2Xに向けて各種電子部品をラインナップしていますが本記事ではテレマティクス・コントロールユニット (TCU) 向けにIMU (イナーシャル・メジャーメント・ユニット)及び高周波製品をピックアップして紹介します。

テレマティクス・コントロールユニット (TCU) について

交通事故による死傷者の低減や、モビリティサービスの利便性の向上に向け、「自動運転車」の実用化・普及の加速が期待されています。自動運転車には、カメラやミリ波レーダ、ライダー(LiDAR)に加え、テレマティクス・コントロールユニット(TCU)と呼ばれる通信機能を装備する必要があります。TCUは、自動車と無線で通信して、車両とインフラ間、車車間の情報交換をする装置です。TCUには、GNSS(全球測位衛星システム)、セルラ、Wifiアンテナ、IMU (イナーシャル・メジャーメント・ユニット) が搭載されています。IMUは、トンネルや立体交差、地下、高層ビルなどの遮蔽物によってGNSS信号が途切れた場合に、車両の精確な位置を検出するSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)やデッドレコニング(推測航法)に利用されています。

図1 V2X - テレマティクス・コントロールユニットブロック図 (アプリケーションガイドより抜粋)
図1 V2X - テレマティクス・コントロールユニットブロック図
図1 V2X - テレマティクス・コントロールユニットブロック図

IMU (イナーシャル・メジャーメント・ユニット) について

IMU(イナーシャル・メジャーメント・ユニット)は、自動車の精確な位置を検出するための3軸ジャイロセンサと3軸加速度センサを一つのチップに集積した一体型デバイスで優れたノイズ特性、温度安定性、感度・精度により、業界最高レベルの性能を実現しています。これらの特性は、ナビゲーション、テレマティクス・コントロールユニット、ロケータといったアプリケーションの開発にとってカギとなる要素です。本製品はさらに、圧力計や気圧計などの外部センサの追加も可能な、高度にプログラマブルなマルチインターフェースデバイスも備えています。

表1 IMU (イナーシャル・メジャーメント・ユニット) の詳細
品番 IAM-20680
Axis 6-Axis IMU (3-axis GYR + 3axis XL)
寸法 LxWxT(Nom) / mm 3 x 3 x 0.75
デジタル出力 I²C, SPI
VDD 電源電圧 / V 1.71 to 3.6
ジャイロ FSR / (°/sec) ±250/500/1000/2000
ジャイロ感度エラー 131/65.5/32.8/16.4
ジャイロレートノイズ / (dps/√Hz) 0.005
加速度 FSR / g ±2/4/8/16
加速度感度エラー 16384/8192/4096/2048
使用温度範囲 / ℃ -40 ~ 85
自動車用規格(AEC) AEC-Q100
図2 IMU (イナーシャル・メジャーメント・ユニット) :IAM-20680
図2 IMU (イナーシャル・メジャーメント・ユニット) :IAM-20680

高周波製品について

車載用チップアンテナ / フィルタ, バラン, ダイプレクサ, 方向性結合器

自動運転の際には、見えない所にある障害物や近接車両を検知するために、セルラ信号もしくはDSRC接続によって自動車を無線で接続し、路車間や車車間の双方向通信が行えなければなりません。TDKのANTアンテナシリーズは、こうした車載コネクティビティをサポートします。セラミックチップアンテナ「ANTシリーズ」は、低温同時焼成セラミックス(LTCC)技術を用いた独自の構造による、コンパクトな低背設計が特長です。小型・薄型ながら、性能や信頼性を損なうことなく、業界最小クラスのアンテナエリアで省スペース化に貢献する「ANTシリーズ」は、基板設計や開発ステージごとの基板改版の大幅な簡素化・効率化も可能にします。
TDKはチップアンテナの他にもフィルタ、バラン、ダイプレクサ、方向性結合器をラインナップしています。ご使用の際には、カタログや仕様書等に記載されている温度範囲にてご使用される様にお願いいたします。詳細につきましてはお問い合わせください。

図3 車載用チップアンテナのセレクションガイド

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チップアンテナ
基板上搭載位置
アプリケーション 対応周波数帯域
Sub GHz帯 GNSS帯 2.4GHz帯 5GHz帯
基板角以外

チップアンテナを基板の角以外に配置する場合
(3方向をGNDで囲んで下さい)

1帯域
 
ANT161575DT-2000AM1

1574-1576MHz / 2400-2484MHz
1.6x0.8x0.4mm

ANT162442ST-1000AM1

2400-2484MHz
1.6x0.8x0.4mm

ANT165550ST-1003AM1

5150-5950MHz
1.6x0.8x0.4mm

2帯域
 
ANT161575DT-2000AM1

1574-1576MHz / 2400-2484MHz
1.6x0.8x0.4mm

 
   
ANT162442DT-2001AM2

2400-2484MHz / 5150-5850MHz
1.6x0.8x0.4mm

基板角

チップアンテナを基板の角に配置する場合
(2方向もしくは1方向をGNDで囲んで下さい)

基板角近傍に配置する場合
(3方向をGNDで囲んで下さい)

1帯域
 
ANT161575DT-2000AM1*1

1574-1576MHz / 2400-2484MHz
1.6x0.8x0.4mm

ANT162442ST-1201AM1

2400-2484MHz
1.6x0.8x0.4mm

ANT165550ST-1003AM1*1

5150-5950MHz
1.6x0.8x0.4mm

2帯域
 
ANT161575DT-2000AM1*1

1574-1576MHz / 2400-2484MHz
1.6x0.8x0.4mm

 
   
ANT162442DT-2001AM2*1

2400-2484MHz / 5150-5850MHz
1.6x0.8x0.4mm

*1 : これらの品番は基板角ではなく、基板角近傍でご使用下さい。

車載用高周波回路用インダクタ

TDKの高周波インダクタは、独自の多層基板プロセス技術により、高インダクタンス化とHigh Q化とさらなる小型化を実現した積層タイプのインダクタです。安定した信号伝送による堅牢なコネクティビティの実現に、極めて重要な役割を果たします。

図4 高周波回路用インダクタのセレクションガイド

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  • 一般グレード一般グレード
  • 車載グレード車載グレード
  • 積層
Category 0.4mm x 0.2mm
[EIA 01005]
0.6mm x 0.3mm
[EIA 0201]
1.0mm x 0.5mm
[EIA 0402]
For RF
Matching
Circuit

Critical Matching

PAM FEM
Multi-band
Cellular
[more than 5 bands]
5 Generation App.

Super High Q

MHQ0402PSA

0.2 to 22nH
110 to 600mA
T=0.22mm Max.

MHQ0603P

0.6 to 39nH
160 to 1000mA
T=0.4mm Max.

MHQ1005P

0.7 to 560nH
70 to 1200mA
T=0.6mm Max.

Normal Matching

Cellular(2G,3G,4G)
[less than 4bands]
IoT M2M
WLAN Bluetooth

High Q

MLG0402P

0.2 to 33nH
120 to 350mA
T=0.22mm Max.

MLG0603P

0.6 to 120nH
80 to 1000mA
T=0.33mm Max.

 

Standard Q

 
MLG0603S

0.3 to 180nH
50 to 600mA
T=0.33mm Max.

MLG1005S

0.3 to 390nH
50 to 1000mA
T=0.55mm Max.

For Bias Circuit

High Current

 
MLG0603PPA

2.2 to 4.7nH
900 to 1400mA
T=0.33mm Max.

 

まとめ

より安全で快適な自動運転・自動車社会実現のために、車にはカメラをはじめとした様々なセンサ、無線通信機能が搭載されるようになります。その通信機能、自己位置推定機能をより堅牢で安定させるための電子部品をTDKは提供しています。チップアンテナ、インダクタ以外で車載用製品と明記されていない高周波製品をご検討される場合は、別途ごお問い合わせください。

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