強大な地磁気の中に紛れた
1000万分の1
の価値ある微弱磁界を検知
TDKの「Nivio(二ビオ)xMRセンサ」は、HDDヘッド製造で培った薄膜技術とスピントロニクス技術を応用して開発した、小型・超高感度・超低ノイズの磁気センサです。従来困難だった地磁気の1000万分の1程度(ピコテスラレベル)の超微弱磁界も、磁気シールドルームや冷却装置などの大がかりな設備なしに、いつでも、どこでも手軽に測定することができます。“磁性のTDK”が切り開いた新たな磁気センシングの可能性を、より身近な各種アプリケーションにご活用ください。
SQUIDに迫る高精度センシングを手軽に実現
対象物や環境を非接触でセンシングできるのは、磁気センサならではの大きな特長です。身の回りでは、ICT機器、自動車、ロボット、ドローン、産業機器などに、各種の磁気センサが活用されています。TDKのNivio xMRセンサは、先進のHDDヘッドなどに使われているMR(磁気抵抗効果)素子技術を応用し、SQUID(超電導量子干渉素子)センサに迫る高感度を小型・常温・磁気シールドレスで実現した画期的な磁気センサです。
広がる多彩なアプリケーション
Nivio xMRセンサは、地磁気や都市雑音などの磁気ノイズの中に埋もれた微弱磁界の計測を、手軽に実現できる小型・超高感度の磁気センサです。汎用磁気センシングや汎用電流センシングはもちろん、計測・検査・分析・評価など、広範な分野での活用が期待できます。
とりわけ、生体磁気の計測、地中の資源や障害物探査、各種磁界源の高精度ナビゲーションなど、広範囲に分布した微弱磁界の計測に好適です。さらには、複数のセンサをアレイ化することにより、これらを可視化することもできます。
すぐれた磁気分解能と超低ノイズ特性
Nivio xMRセンサは、半導体デバイスと似たプロセスにより製造される多層構造の薄膜デバイスです。特性をそろえた4つのセンサ素子でブリッジ回路を構成、さらにセンサ素子や信号処理回路が出すノイズを徹底的に排除することにより、SN比の大幅向上とともに、きわめてすぐれた磁気分解能と超低ノイズ特性を実現しました。
金属、水、土などの障害物があっても高感度で計測
磁界固有の物理的特性から、Nivio xMRセンサと計測対象の間に、銅やアルミニウムなどの金属(非磁性)、水や油などの液体、土や砂のような固体の障害物があっても、高感度で計測することが可能です。したがって、コンクリート内部の鉄骨や鉄筋、地中や水中の鉄構物の状態なども非接触で検査することができます。また、生体磁気センシングにおいては、微弱な心磁界も着衣のまま計測可能です。
まとめ 研究所クラスの高精度計測が、いつでも、どこでも実施可能
小型・低コストかつ常温計測が可能な高感度磁気センシングシステムは、従来、限られた研究所や医療機関などでしか利用できませんでした。TDKのNivio xMRセンサなら、同様の高精度計測を磁気シールドルームや冷却装置などの大がかり設備なしに、いつでも、どこでも、手軽に実施できます。生体ばかりでなく、モノや自然環境など、身の回りの微弱な磁界変動の中には、さまざまな重要情報が含まれています。応用しだいでは、さまざまな分野の課題を解決するイノベーションを生み出す可能性があります。Nivio xMRセンサならではのパフォーマンスを皆様の研究、製品開発、ビジネスにお役立てください。