導電性樹脂端子型 積層セラミックチップコンデンサ

リフロー技術を向上させた“マンハッタン現象”の克服

近年の電子機器の小型化は、電子部品の小型化と高密度実装技術によるものですが、そこにはリフロー技術の進歩も大きく寄与しています。チップ部品を実装したプリント基板をリフロー炉に入れて加熱すると、はんだペーストは溶けてチップ部品の端子電極を濡らし、冷却過程で凝固して接合されます。端子電極を覆うようにはんだ盛りされた部分をフィレットといいます。はんだが適量であれば、フィレットは左右の端子電極に八の字型のスロープを描きますが、はんだ量が少ないとフィレットがよく形成されず固着力が低下します。

また、基板にマウントされたチップ部品がリフロー炉の加熱時に重力に逆らって立ち上がるというチップ立ち現象が起きることがあります。これは高層ビルに見立てて“ マンハッタン現象” とか、墓石に見立てて“ ツームストーン現象” などとも呼ばれます。端子電極には溶けたはんだによる表面張力が働きますが、左右の端子のはんだ量が異なったり、加熱温度にばらつきがあったりすると、表面張力に差が生まれて、チップ立ち現象が起きてしまうのです。

チップ立ち現象はリフロー炉が使われるようになった当初、積層セラミックチップコンデンサにおいて浮上した問題ですが、その後、ランドの形状や寸法精度、はんだの量や品質の改良、専用のはんだ印刷機の開発、リフロー炉の温度コントロール( 予熱や昇温プロファイル)の適正化などにより解決されました。しかし、近年、鉛入りはんだから、鉛フリーはんだへの置換が進むにつれ、接合信頼性の低下という新たな問題の解決に迫られるようになりました。

□はんだ量とフィレットの形状 □マンハッタン現象(ツームストーン現象)
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