FAQ
Q.
温度特性ガイド (3): MLCC(積層セラミックチップコンデンサ)では、どの温度特性が一般的に使用されていますか。
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A. EIA規格では2種類のコード体系が使用されています。ひとつは種類1のコンデンサの温度特性を定義するために使用し(表1)、もうひとつは種類2のコンデンサの温度特性を定義するために使用します(表2)。

種類1のセラミックには多数のEIAコードがありますが、最もよく用いられるのはC0Gです。C0GはMIL規格の NP0(Negative, Positive, 0)仕様に相当するEIAの仕様です。NP0およびC0Gは、-55°C~+125°Cの温度範囲における静電容量の変化が±30ppm/°Cになるよう規定さ れています。ただしTDKでは、種類1のコンデンサの使用温度範囲を差異化するため、NP0およびC0Gの両方を使用し、NP0の使用温度範囲 を+150°Cまで拡大しています。

TDK種類1温度特性
C0G -55°C~+125°C ±30ppm/°C
NP0 -55°C~+150°C ±30ppm/°C
表1. TDK種類1温度特性

種類2では一般的に用いられるコードが多数存在します。
 

図1. 種類2の温度特性の比較

種類2のコード体系は、3つの文字で表しますが、最初の文字は使用温度の下限を、2番目は使用温度の上限を、最後の文字 が温度範囲内における静電容量の最大変化率を示します。種類2のEIAコードとしては、一般的にX8R、X7R、X6S、X5R、Y5V、およびZ5U等 が挙げられます。

 
種類2の温度特性コード
下限温度 上限温度 容量変化率
X = -55°C 5 =+ 85°C F = ±7.5%
Y = -30°C 6 = +105°C R = ±15%
Z = +10°C 7 =+ 125°C S = ±22%
  8 = +150°C T = +22% / -33%
    U = +22% / -56%
    V = +22% / -82%
表2. EIA種類2の温度特性コード

JIS規格の場合はCHとBが代表特性として挙げられます。CHは種類1のJISコードで、-25°C~+85°Cの温度範 囲に対応し、静電容量の変化は±60ppm/°Cです。Bは種類2のコードで、同じ-25°C~+85°Cの温度範囲において、±10%の最大容量変化率に対応 しています。


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