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A.
※対象となる条件
OVP機能を持たない製品、またはOVP機能付き製品の規格値以下で高度なOVPを設定する場合
1. 回路例
出力側で過電圧を検出します。検出値はツェナーダイオード(ZD1)の電圧と、フォトカプラ(PC1)の発光側順電圧VFで決まります。
図1の回路では「フォトサイリスタカプラ」を使用しており、カプラ自体にラッチ機能(遮断保持)があります。ただ、最近はこのような部品の入手が困難で
ある為、代替回路として図2に汎用フォトカプラを使用した回路例も提示致します。
2. OVP動作の説明
入力投入や定常時はQ1がONしており、RC端子を-Vinへ短絡する為、DC-DCコンバータもON状態となり、定格出力電圧を発生します。何らかの要因で
出力に過電圧の状態が発生し、出力が VZ(ZD1)+VF(PC1) 電圧に等しい電圧に達するとPC1がONとなり、DC-DCのRC端子をOFFさせるように動作
します。このOFF状態は保持(ラッチ)される為、これを解除する為には入力電圧を一旦、落とす必要があります。
3. 部品定数設定の注意点
1)OVP動作時のツェナーダイオード(ZD1)電流をZD1定格値付近(例:5mA)にすると、正確なOVP検出レベルを得られます。
2)入力投入時にチャタリングがあると、OVPが誤動作する場合がある為、適宜入力ラインにパスコン(Cin)を入れてください。
3)サイリスタ回路の入力コンデンサ(C1)は、入力投入時の誤動作防止用の部品です。 従って、必ず実装してください。
4)使用される抵抗器の電力定格、コンデンサの耐圧については、適用される回路に応じ最適化をお願い致します。
※上記回路は、一部机上検討により構成しています。従って、装置に適用時は必ず実機評価の上、問題ないことをご確認ください。