A. 仕様規格として最大出力電流と最大出力電力を規定しております。製品を安全に動作させるためには、どちらの値も超えない条件で使用する必要があります。
特に出力電圧可変機能を使用した場合には、以下のようになりますのでご注意ください。

①出力電圧が定格出力電圧と同等の場合（初期設定）
　最大出力電力=最大出力電流×定格出力電圧
　となり、どちらか一方を超えないことを確認頂ければ問題ありません。

②出力電圧を定格出力電圧より高く設定する場合
　最大出力電力＜最大出力電流×設定出力電圧
　となり、最大出力電力で制限されます（出力電流を低減する必要があります）。

③出力電圧を定格出力電圧より低く設定する場合
　最大出力電力＞最大出力電流×設定出力電圧
　となり、最大出力電流で制限されます。

また、その他に製品ごとに使用温度による出力ディレーティングが規定されております。こちらも併せて考慮する必要があります。

例）CC10-4805SF-Eの出力電圧を6Vに可変して、周囲温度85℃、自然空冷で使用する場合、仕様規格より最大出力電流は2A、最大出力電力は10Wですが、出力電圧を定挌出力電圧より高く設定する場合、出力電流は最大出力電力を超えないように低減されます。
また、出力ディレーティングより周囲温度85℃で使用する場合、さらに40％以下に低減する必要があります。
従いまして、最大出力電流は
最大出力電流=最大出力電力÷設定出力電圧×0.4=10÷6×0.4=0.66A
となります。

図1