電源実装部の省スペース化をTDKラムダのオンボード製品でサポート

スイッチング電源といえば、シャーシ付き(ユニット)タイプ、オープンフレーム(基板)タイプの電源が一般的なイメージですが、本記事では、基板搭載(オンボード)タイプの電源を採用する特徴・メリットや、製品情報・コンテンツ、技術支援ツール・各種サポートを分かりやすくご紹介します。
・装置の小型化でお悩みの方
・マルチ出力構成を検討中の方
・基板搭載(オンボード)タイプの電源は使ったことがないけれど・・・
・具体的な製品情報が知りたい方
など、基板搭載(オンボード)タイプの電源を初めてご検討いただくお客様、既に使い慣れているお客様など、幅広いお客様にお役立ていただけます。
概要・特長
装置内における電源部分への省スペース化要求
産業機器のトレンドとして、装置の”小型化”が求められています。それと連動して、現行装置と比較したときの電源部の省スペース化が課題として挙がります。
今まで採用していた電源が物理的に搭載できなくなり、お困りの方も多いかと思います。そのようなお客様において、ぜひご検討いただきたいのが、基板搭載(オンボード)タイプの電源です。製品の特徴から、”省スペース化要求”のお困り事を解決できるソリューションです。
基板搭載(オンボード)タイプの電源とは?
基板搭載(オンボード)タイプの電源は、シャーシ付き(ユニット)タイプ・オープンフレーム(基板)タイプには無い特徴を持った製品群で、特に電源部の省スペース化に関するお悩みを解決できる製品・ソリューションです。
基板搭載(オンボード)タイプ | シャーシ付き(ユニット)タイプ | オープンフレーム(基板)タイプ |
---|---|---|
多くはSMD部品で構成された低背構造 | シャーシが1面以上付いている | シャーシがなく、基板が剥き出しになっている |
実績のあるアプリケーション(電源の特長)
基板搭載(オンボード)タイプのスイッチング電源は、以下のようなアプリケーションにおいてご採用いただいています。
課題解決/メリット
設計・構成の自由度が高い
お客様が求める仕様(電気特性・機能)を満たしながら、お客様装置内のスペースの制約に柔軟に対応して、電源を配置することが可能です。
- 高調波電流抑制・力率改善回路部:PFC回路(AC-DC昇圧部)のみ提供してほしい、PFC回路部から後段のDC-DC部のみ提供してほしい
- AC-DC電源として構成上、PFC回路部と後段のDC-DC部を切り離したい
- マルチ出力のAC-DC電源を構成したい
多彩な冷却方法(色々な冷却方法を模索したい)
基板搭載(オンボード)タイプの中でも、底面がアルミ基板で構成されているタイプは、ヒートシンクによる放熱・お客様装置の筐体取付による放熱・液冷など、他の構成タイプの電源ではできない冷却方式もお選びいただけます。これにより、静音化・密閉設計が可能になります。
前面

背面(アルミ基板)
背面(放熱器を取り付け)
アルミ基板で構成の電源は、実装時の構造設計をアレンジすることにより、色々な放熱方法へ対応可能です。
各冷却方法において得られるメリットとして、以下のような項目が挙げられます。
冷却方法 | 静音化 | 密閉設計 |
---|---|---|
自然空冷 | ○ | × |
放熱器による放熱 | ○ | △ |
お客様装置の筐体取付による伝導放熱 | ○ | ○ |
ファンによる強制空冷 | × | × |
液冷 | ○ | ○ |
冷却方法のアプローチをご紹介します。例:強制空冷の場合
レイアウトの自由度が高い(シャーシ付き:ユニットタイプからの置き換え)
多彩な冷却方法が可能なので、筐体放熱仕様であれば薄型・小型設計ができます。
また、必ずしも四角形の電源スペースが確保できるわけではなく、そのような場合、色々な構成が組める基板搭載(オンボード)電源は効果的です。
左(ユニット電源):W:240 × H:82 × D:126.5 mm
右(オンボード電源):W:230 × H:40.6 × D:105 mm
左(ユニット電源):綺麗な直方体
右(オンボード電源):AC-DC部とDC-DC部で分離させてL字型に配置
お使いいただくにあたっての注意点
基板搭載(オンボード)タイプの電源は、外付け部品の選定・レイアウト、基板設計が基本的に必要です。
お客様の装置形状・仕様に合わせて、製品・回路レイアウト・放熱性・ノイズ特性などを柔軟に対応できます。
これにより、「屋外・密閉」環境での使用、「静音」が求められる環境への設置、「耐振動・耐衝撃」性の向上、「薄型・小型」化の追求など、お客様アプリケーション・ニーズに沿ったご要求に柔軟に対応できます。
本製品を初めて採用する/使い方が良く分からないという場合、本ページでの紹介のほかに、具体的な内容を各種オンラインツール・貸し出しツール(アプリケーションボード・評価ボード)、弊社カスタマーサポートグループにより手厚くサポートします。
【製品検索】
製品ラインアップ一覧
絶縁 | 非絶縁 | |
---|---|---|
効率 | ○ | ◎ |
サイズ | ○ | ◎ |
重量 | ○ | ◎ |
入力範囲の柔軟性 | ◎ | ◎ |
出力範囲の柔軟性 | △ | ◎ |
ノイズループの分離 | ◎ | △ |
安全性 | ◎ | △ |
フローティング出力 およびレベルシフト※ |
◎ | △ |
コスト | △ | ○ |
※フローティング出力及びレベルシフトの例
※製品アプリケーション構成例にて詳細紹介中
【設計支援ツール・サポート】
パワーモジュール・オンボード電源 製品アプリケーション構成例
パワーモジュール・オンボード電源 製品アプリケーション構成例
上流(入力)から下流(出力)へパワーモジュール製品の構成を紹介しています。
絶縁・非絶縁の使い分けなどをご確認いただけます。
パワーモジュール 製品アプリケーションノート
パワーモジュール電源 製品アプリケーションノート
お客様の使い勝手を考慮し、設計ノウハウを記載しています。
(並列、N+1冗長運転/放熱設計方法/実装方法)
製品別クイックマニュアル
数ページの中に製品を評価・使用するための情報を凝縮した簡易マニュアルです。(ラインアップ拡充中)
DC入力電源(DC-DCコンバータ):絶縁タイプ
パワーマッチングチャート
入力電圧・動作周囲温度・風速によって出力電流値が変化する、出力ディレーティングをウェブサイト上で簡単にシミュレーションできるツールを用意しています。机上設計をされる前に、ご利用ください。製品利用時に欠かせない、外付抵抗値の計算もおこなえます。
対応製品一覧(ラインアップ拡充中)
評価ボード
製品の特性を簡単にお試しいただけるツールとして、評価ボードの貸し出しをしています。ぜひ弊社までお問い合わせください。
貸出可能なラインアップ一覧:i7Cなど(ラインアップ拡充中)
※取扱説明書は

推奨外付け回路・外付け部品リスト
FAQ
Q.パワーモジュール/オンボード電源は、入出力端子を供給電源と負荷装置に接続するだけで動作しますか?
Q.絶縁型DC-DCコンバータを非絶縁として使用しても問題ありませんか?その時の接続方法を教えてください。
Q.DC-DCコンバータの入出力極性を反転させることは可能ですか?
Q.電源の推奨保管方法を教えてください。
お客様のお困りごとを技術メンバーがサポート
TDKラムダ・技術カスタマーサポートグループでは、上記のような様々なフェーズのお客様のお悩みに真摯にご対応します。
単品では要求仕様を満たさない場合でも、周辺回路によって対応できる場合もありますので、お気軽にお問合せ下さい。