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部品選定ツールTDK Meisterの概要と機能紹介

TDK Meisterの概要と機能

TDK MeisterにはTDK電子部品のカタログスペック、および種々の特性データが収録されています。各製品のスペックや特性データを確認したり比較することで適切なTDK電子部品を手軽に選定することができます。また、特性データをファイル出力することができますので回路シミュレータ等に取り込んで利用することが可能です。TDK Meisterの画面は製品リスト、詳細情報、品番検索、スペック検索、プロットボタン、プロット条件設定、特性グラフ、ポート配置などで構成されます。各ウィンドウは,フローティングに対応しておりますので使用用途に応じウィンドウレイアウトを変更することが可能です。
TDK Meisterの主な機能として
① 製品情報表示
② 検索
③ 特性データグラフ表示
④データ出力
の4つがあります。以下に各機能の概要をご説明します。

図1 TDK Meisterの画面

機能① 製品情報表示

製品リストではTDK電子部品の各品番が製品カテゴリ、グレード・用途特徴、シリーズに分類された状態で表示されます。各品番の主特性や製品ステータスも表示されます。また、詳細情報には製品リストで選択された品番の製品画像、基本情報、寸法、電気的特性、環境対応情報、TDK Product Centerの品番ページへのリンクなどが表示されます。製品リストで品番を順次選択し、詳細情報で各種情報を確認しながら適切な品番を選定することができます。

図2 製品リスト
図3 詳細情報

機能② 検索

TDK Meisterでは品番およびカタログスペックによる検索が可能です。
品番検索ではテキストボックスに入力された文字列に該当する品番を製品リスト上で順次検索したり、該当品番のすべてをリスト表示することができます。

図4 品番検索

カタログスペックによる検索では製品カテゴリごとに複数のカタログスペックを組み合わせた検索が可能です。検索条件の変更に応じて検索結果がリアルタイムに更新されますので必要なスペックにマッチした品番を短時間で簡単に絞り込むことができます。

図5 カタログスペック検索

機能③ 特性データグラフ表示

TDK MeisterにはTDK電子部品の様々な特性データが収録されており、これらをグラフにプロットすることができます。ほとんどの製品についてインピーダンスとSパラメータの周波数特性をプロットできます。また、製品カテゴリに応じてDCバイアス特性、直流重畳特性、温度特性、電圧電流特性などをプロットできます。インピーダンスタブを開くと複数のプロットボタンが並んでいます。例えば|Z|はインピーダンスの大きさ、Lsは等価直列インダクタンスを表しています。これらのボタンをクリックすると製品リストで選択されている品番の特性がプロットされます。同一グラフ中に複数のトレースを追加できますので複数部品の特性を容易に比較できます。

図6 インピーダンスデータグラフ表示

Sパラメータデータをグラフ表示するにはSパラメータタブを開きます。Sパラメータデータをグラフ表示するためは、いくつかの条件を設定する必要があります。Modeはシングルエンド/ミックスドモードの設定、Output Port, Input Portは入出力ポートを設定します。例えばModeが“dd”、Output Portが“2”、Input Portが“1”と設定した場合、ミックスドモードSパラメータSdd21を表します。

図7 Sパラメータデータグラフ表示(コモンモードフィルタ)

製品によってはSパラメータデータを取得する際の部品の接続方法を指定することができます。例えば積層セラミックチップコンデンサはポート間に部品を挿入するシリーズスルー(Series-thru)法とラインとグランド間に部品を挿入するシャントスルー(Shunt-thru)法の2通りの接続に対するSパラメータデータを表示することができます。これらの接続の具体的な回路図はポート配置に図示されます。

図8 Sパラメータデータグラフ表示(積層セラミックチップコンデンサ)

周波数特性以外にも積層セラミックチップコンデンサではDCバイアス特性、電源用インダクタでは直流重畳特性、ESD対策製品では電流-電圧特性などの特性を表示することができます。

図9 その他の特性グラフ表示

機能④ データ出力

グラフに表示された特性は数値データとしてクリップボードにコピーしたり,ファイルに保存することができます。保存されたデータは表計算ソフトなどで利用することができます。また、インピーダンスデータ、SパラメータデータはTouchstoneフォーマット形式でファイル保存することができます。Touchstoneフォーマットファイルに対応した回路シミュレータに取り込み、シミュレーションモデルとして利用することができます。

図10 特性データの出力

まとめ、入手先

TDK Meisterの概要と主な機能をご紹介しました。TDK Meisterを利用することで電子回路設計やEMC対策に最適なTDK電子部品を手軽に選定することができます。回路設計、基板設計、EMC対策等でご活用いただけますと幸いです。TDK MeisterはTDKプロダクトセンターにて無償配布しております。