Q.
MLCCのリプル電流 (4): 許容リプル電流はどのように測定するのですか。
- コンデンサ(キャパシタ) >
- 積層セラミックチップコンデンサ
A. 許容リプル電流の測定方法に業界標準があるわけではありません。TDKでは、MLCCの温度上昇が20°C以下にな るように許容リプル電流を規定しています。実際には、MLCCのESR と熱抵抗値を測定することで間接的に温度上昇を見積もっています。リプル電流が流れる限り、ジュール熱がMLCCを暖め続けますが、その一方でMLCC表 面からは放熱が続きます。温度上昇値はこの発熱と放熱のバランスで決まります。電力損失による発熱でMLCCの温度は上昇していきますが、放熱量も増える のでどこかのポイントで温度上昇が止まるわけです。
単位時間あたりの発熱量 とこの温度上昇値の比を熱抵抗と呼び、MLCCのケースサイズが同じであれば同一の値を持つことが確かめられています。したがって、ESRがわかれば単位時間あたりの電力損失量を計算することができ、それに熱抵抗をかけあわせることで温度上昇値を求めることができるというわけです。この方法を使って、温度上昇 20°Cとなるリプル電流を算出し、許容リプル電流としています。
>>積層セラミックチップコンデンサ製品サイト
その他製品に関することは弊社担当営業または代理店もしくは本Webサイトよりお問い合わせください。