FAQ
Q.
導電性接着剤のTDKガイド (5): 標準端子電極のMLCC(積層セラミックチップコンデンサ)に導電性接着剤を使用することができますか。
  • コンデンサ(キャパシタ)
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  • 積層セラミックチップコンデンサ


A. 以下3つの理由からお奨めできません。

  1. 導電性接着剤は水を吸収しやすく、標準の端子電極ではSnめっきが酸化する原因となります。このことが、MLCCと導電性接着剤の間の接触抵抗を大幅に増加(100時間後におよそ100倍に増加)させ、エネルギー損失と熱発生につながります。AgPdCu合金にはCu/Ni/Snと同じような酸化の問題はなく、安定した接触抵抗が維持できます。
  2. 導電性接着剤を標準端子電極のMLCCに使用することにより、端子電極固着強度(部品をプリント基板から剥がす力)が著しく低下します。
  3. それは、温度サイクルにより、端子電極とエポキシ樹脂間に微小なクラックを発生する可能性が高いからです。AgPdCu端子電極は、端子電極と導電性接着剤に含まれる銀が互いに強い親和性を持つため、これらの微小クラック発生率を低減します。
  4. 導電性接着剤に含まれる銀(Ag)にはマイグレーションを起こしやすいという問題があります。導電性接着剤用MLCCは外層電極に銅を加えAgPdCu合金にすることで、端子電極間の銀マイグレーションを抑える効果を有します。

図1:接触抵抗の経時変化

図2:温度サイクル後の固着強度


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