[ソリューションガイド]
MLCC(積層セラミックチップコンデンサ)の大容量化や高耐圧化などにより、従来、主にフィルムコンデンサが使われていた分野においても、MLCCへの置き換えが可能になっています。とりわけ温度特性にすぐれる温度補償用(種類1)C0G特性のMLCCは、高精度・高信頼性が求められる用途において、大幅な省スペースとともに、さまざまな置き換えメリットをもたらします。
C0G特性は、-55~+125°Cの温度範囲において、温度係数は0ppm/°C、許容差は±30ppm/°Cというきわめて厳格な規格です。TDKのC0G特性・高耐圧MLCCは、C0G特性で1000Vの耐電圧を業界最高クラスの広い静電容量範囲(1nF~33nF)で実現した製品です。ソリューションガイド「フィルムコンデンサからMLCCへの置き換えガイド Vol.2」では、EVのワイヤレス給電システムについて解説しましたが、当面、EVの普及の牽引役になるのは、家庭用AC電源からEV(BEV/PHV)の駆動用バッテリを充電するプラグイン方式であることはまちがいありません。
そこで、プラグイン充電システムの車載充電器(OBC:オンボードチャージャー)におけるフィルムコンデンサからMLCCへの置き換えと、そのメリットなどを中心に解説いたします。